神経痛や線維筋痛症の治療に使われる薬、リリカカプセルの副作用とは
前回の記事では、「疼痛」のコマーシャルで話題の薬「リリカカプセル」の効果・効能について紹介しました。
今回は、このリリカカプセルの副作用について紹介します。
今、医療は自己選択の時代。患者自身が自分の治療に参加します。
自分の身体ですから当然のことなのですが、あなたは医者まかせにしていませんか?
患者自身も情報を得て、専門家に相談しながら、治療を含め健康管理と向き合っていく時代なのです。口コミだけで判断してはいけません。
特に薬は、同じ病気の人であっても、その人の性別、年齢、体型、食生活、既往症、環境などさまざまな因子で結果は変わります。口コミでいい評判が自分にとってベストとはいえません。
このような思いから、あえて今回はリリカカプセルの副作用についてお話させていただきます。
この記事の目次
そもそも神経障害性疼痛って?
話題のリリカは「神経障害性疼痛」に効く薬です。ですが、そもそも「神経障害性疼痛」って何でしょう?
定義としては、「何らかの病気によって神経が切断されたり、圧迫されたりすることによって起こる痛み」とのこと。
リリカが最初に適応となった帯状疱疹後の痛みもそうですが、糖尿病性神経障害、脳卒中、脊髄損傷、腰部脊柱管狭窄症などが原因で起こるものも全部、神経障害性疼痛なのです。
悪性腫瘍の化学療法によって神経が侵されたり、腫瘍のできた場所により神経を圧迫していればそれも神経障害性疼痛ということになります。
ここで気になることが2つあります。一つは、今挙げた原因病名の多くが高齢者に多いこと、原因病名が多岐にわたることです。
リリカに限らず、高齢者は薬に要注意!
前項で触れた気になる点について詳しく考えてみます。高齢者の場合、40代、50代の人と比べると副作用が出やすいといわれています。
まず、高齢者はいろいろな薬を飲んでいるということ、次に内蔵機能も老化していくことが大きいです。
肝臓には解毒作用があり、薬の代謝を行うのですが、老化により、それがうまくいかない、また老廃物を排泄する腎臓の機能も弱まり、尿として不要な薬の成分を排出できないといったことが考えられます。つまり、体内に薬の成分がとどまる時間が若い人よりも長いため、薬の害を受けやすいというわけです。
そして、いろいろな薬を飲んでいる点では、前項で触れた原因病名が多岐にわたるという点で不安視したこととも重なります。
リリカの副作用とは?
リリカの2014年9月改訂版の添付文書には、服用によるめまい、傾眠、意識消失、急激な服用停止による不眠、悪心、頭痛、下痢、体重増加などが副作用として書かれています。そして、重篤例として、心不全、腎不全、間質性肺炎、劇症肝炎などが書かれています。
このめまい、傾眠、意識消失に関しては、車の運転中に起こった例があり、結果として自動車事故になってしまいました。そのことに関する注意喚起も書かれています。
もう一つ気になる点が自殺企図で、これはアメリカの結果なのですが、抗てんかん剤服用者の2倍の自殺企図発現リスクが報告されています。
交通事故とも関係があった
リリカの副作用のところで述べましたが、現在のリリカの添付文書には自動車事故のことが触れられています。具体的にどのくらいあったのか調べてみました。
厚生労働省が発表したのは2012年8月29日とのことなので古いデータなのですが、2010年6月から2012年6月までの2年間にリリカ服用者32名にめまい、傾眠、意識消失といった症状があらわれ、うち10名が交通事故を起こしたという報告がありました。
薬の直接の因果関係が不明のものも含まれていますが、32名中10名ですから率としては高いのではないでしょうか。幸い、報告例では、人身事故には至っていないとのことです。
危険ドラッグを吸引していて意識を消失し大事故につながった事件がありましたが、この事実を知り、思い出さずにはいられませんでした。
まとめ
いかがでしたか?
リリカのおかげで、痛みから解放されている方もいらっしゃると思います。
しかし、一方では、今回紹介したような側面ももっています。
ある医師の話では、神経系の専門ではない医師が処方しているケースがあるのも問題の一つではないかとのことです。
特に複数の持病を抱えていらっしゃる方、高齢者の方は慎重に考えるべきではないでしょうか。
もちろん副作用のない薬はないといってもおかしくはないくらい、どの薬にも副作用はあると思います。
正しく使うために、きちんとした専門の医師の指示にしたがって使うようにしましょう。
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