腰椎椎間板ヘルニアは手術不要?整形外科、整骨院、鍼灸院での治療とは?
活動性の高い男性に多いと言われている腰椎椎間板ヘルニア。男性に多いとはいうものの、女性でも好発し、しかも比較的若い青壮年型と高齢者にみられる高齢者型があります。
つまり、腰椎椎間板ヘルニアというくくりで見るなら、性別、年齢問わずかかる可能性のある疾患ということになります。激痛が走り、状態をかがめないと歩けなかったり、下肢にしびれが続いたりとつらい病気です。
近年、この病気は治る病気であることがわかりました。かつては、手術することも多かったこの病気。現在は、保存療法という治療が中心です。
今回は『腰椎椎間板ヘルニア』が治るメカニズムと治療法についてお話させていただきます。坐骨神経痛の原因は主に腰部脊柱管狭窄症と腰椎椎間板ヘルニアの2つと言われておりますので、坐骨神経痛でお悩みの方もぜひチェックしてみてください。
この記事の目次
そもそも、腰椎椎間板ヘルニアってどんな病気?
腰椎椎間板ヘルニアに限らず、「ヘルニア」とは、体の器官が、本来あるべきところからはみだしてしまう病気です。
腰椎椎間板ヘルニアの場合は、変性を起こした椎間板組織(髄核と線維輪)が後縦靭帯を突き上げ、あるいは靭帯を破って脊柱管に出て、神経症状を起こす疾患です。
後縦靭帯とは、椎体と椎間円板の後面に沿って、脊柱管の前壁を縦に走る靭帯です。第4-5腰椎、第5腰椎-第1仙椎間が好発部位です。腰神経根や馬尾神経を圧迫するため、激しい腰痛、しびれ、場合によっては排尿障害を引き起こします。
『治る』といわれるメカニズム
1990年代、腰椎椎間板ヘルニアのはみ出した部分が、発症確認から3~6か月後に自然に吸収されたり、縮小されたりすることが確認されました。貧食細胞による貧食が行われるというのです。
貧食細胞とは、真菌や細菌、死んだ細胞などの大型の粒子を摂取し、消化する能力をもった細胞です。白血球の中にある好中球やマクロファージ、樹状細胞などにその働きがあります。
これらの中に体内で生じた変性物質を捕食する細胞があり、ヘルニアの場合はこの変性物質を捕食する細胞によるものと考えられています。この消失が治ると呼ばれる所以です。
この自然に吸収されるシステムがわかってから、保存療法を試み、効果がないと分かった段階で手術に踏み切るというやり方になりました。
整形外科で行われる治療
まず、痛みを感じたときは安静を第一とし、指導します。トイレに行く以外は歩行を避けるようにします。また、薬物療法として、非ステロイド性抗炎症薬(ロキソニンやボルタレンなど)、ビタミンB12 、ビタミンE、筋弛緩剤(ミオナール、リンラキサーなど)を併用します。
その他、状況により、腰部の介達牽引、軟性コルセット、痛みの強い人に対しては、局所麻酔剤による硬膜外ブロック注射が行われます。
保存療法の目安は3か月です。3か月経って、状況を見て、必要があれば手術となります。手術の絶対的適応は、膀胱直腸障害、筋力低下、筋委縮、知覚・運動障害が進行するものです。
整骨院・鍼灸院で行われる治療
整骨院や整体院では体の歪みを治すという考えのもとに治療が行われます。体の本来あるべきところに、骨や臓器があれば、血流がよくなり、自然治癒力が高まるという考え方です。
鍼や灸では、鍼や灸により、筋肉をやわらかくし、血行をよくし、東洋医学の気血(人体内の生気と血液)をよくする治療で自然治癒力を高める方法がとられます。
どの治療家の方も意識されているのが、乳酸などの疲労物質を老廃物として排出することや血液の生成です。これは、『治る』といわれるメカニズムのところで触れましたが、白血球の貪食作用を促すためのステップとして意識されているようです。
まとめ
いかがでしたか?
整形外科と整骨院、鍼灸院とではアプローチは違いますが、治療の原理、目指すところは共通しています。
①「筋肉をやわらかくする」
②「血行をよくする」
③「自然治癒力を高める」
といった3つのことに集約されるのではないでしょうか。
そして、これを実践した先に「治癒」があります。
椎間板ヘルニアで悩む患者さまが、ご自身にあった保存療法で、治癒されることを願うばかりです。
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「足から腰、太もも、お尻にかけての激痛、痺れがひどくて毎日辛い。」
「長時間歩くことができず、歩行困難な状態。」
「コルセットやサポーター、湿布、痛み止めの薬が手放せない。」
坐骨神経痛の痛み・痺れは一時的に良くなっても、再発しやすい症状ですので、
やはり根本改善をしていくべきだと思います。
「長期間マッサージをしているけど一向に良くならない。」
「湿布や痛み止めの薬を服用しているけど、あまり効果が感じられなくなってきた。」
これらは、一時的な効果しかないのが原因だと考えられます。
そこでぜひ一度お試しいただきたいのが、こちらの改善法です。
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