腰椎椎間板ヘルニアを治すなら!病院での4つの治療法と2つの手術法
「足腰にしびれを感じるけど病院に行くほどではないかな。」
そのように考えて治療を先延ばしにしていませんか?椎間板ヘルニアの症状は悪化すると排便・排尿に障害があらわれる、しびれが重度の麻痺(まひ)に変わるなど日常生活に支障をきたすことがあります。
安静にしていてすっかり痛みが引いてしまう場合は通院の必要はありませんが、足腰にしびれがある場合や、痛みが続いている場合には専門医による治療が必要になります。重度の症状が見られ、生活に支障が出ている場合は手術を考える必要がでてきますね。
そこで、こちらでは病院で行われる治療法と手術法をご紹介します。病院で診療を受ける前に、確認しておきましょう。
この記事の目次
治療法その1-薬物療法
特に発症早期の段階で痛みが強くでている場合には、内服薬や外用薬などを使った薬物療法によって痛みを抑えていきます。痛みや炎症が強く残っていると、後にご紹介する運動療法を行うことができないので、病院では最初に薬物療法を行い、経過を見ながら他の療法を組み合わせていくことが一般的です。
使用される薬には、炎症を抑えるための非ステロイド系の消炎鎮痛剤(しょうえんちんつうざい)や、筋肉の緊張によって痛みが引き起こされている場合には筋弛緩薬(きんしかんやく)、血管を緩めて血流を促すための血流改善剤、痛みによるストレスを和らげるための抗うつ薬や抗不安薬などがあります。
診察や検査の結果によって、効果があると思われる薬を数種類、処方されることが一般的ですね。また座薬や湿布薬などを併用する場合もあります。
椎間板ヘルニアに限らず、坐骨神経痛を引き起こしている原因を特定することは簡単ではありません。中には原因不明のまま治療を続けなければいけない場合もあります。
薬物治療では、薬の効き目によって痛みの原因を診断する意味合いも含まれているので、症状が改善されない場合でも正直に医師に相談するということが、薬物療法では大切なことになります。
治療法その2-装具療法
こちらは主にコルセットを使用した治療法です。痛みの激しい発症早期や、慢性腰痛の痛みが引かない場合、また手術をした際の術後の安定を図るために行われています。
コルセット着用の目的は、腰を安定させ、動きを制限することです。姿勢を支え症状の原因となっている椎間板にかかる負担を軽くすることで、痛みを軽減することができますね。
装具治療のデメリットとしては、長期間着用を続けると腰回りの筋力が低下してしまうことです。そのため、着用期間については医師の指示を仰ぐようにしてください。また、運動療法と組み合わせることで、筋力を維持、増強していくことが大切です。
その他にも、身体に合わないコルセットの着用を続けていると骨のゆがみを引き起こすことがあります。コルセットは長さや固さを調節できるので、身体に合わないと感じたら専門医に相談してみましょう。
治療法その3-神経ブロック療法
神経ブロック療法は注射により痛みの原因となっている神経に局所麻酔をかける、あるいはステロイド薬により炎症を抑えることで痛みを抑えていきます。
一般的に薬物療法で期待した効果が得られない場合には、神経ブロック療法が行われることになりますね。
また、神経ブロック療法には硬膜外(こうまくがい)ブロックと神経根ブロックの二種類があります。
硬膜外ブロックは脊髄(せきずい)や馬尾神経(ばびしんけい)を包む硬膜(こうまく)の外側に注射をすることで麻酔を神経に吸収させる方法です。特徴としては、神経に直接注射をしないので比較的広い範囲に麻酔をかけることができます。
一方の神経根ブロックは、原因となっている神経根に直接注射を行うことでピンポイントに麻酔をかけていきます。神経に直接注射をするため、硬膜外ブロックに比べ痛みを取り除く効果が高いとされています。
どちらのブロック療法も一時的な痛み止めとしての治療法ですが、痛みの原因を抑えることでそれまで緊張していた周辺の筋肉をほぐし、血行の改善が促されるという好循環を生み出す狙いもあります。
治療法その4-運動療法
運動療法は、椎間板ヘルニアの主な原因である腰への負担を減らすために、筋力を上げる目的で行われます。特に腹筋と背筋は、身体を支える上で非常に重要です。これらの筋力が上がることでコルセットと同じような働きをしてくれるのですね。
他にも筋肉が緊張していることで痛みを起こしている場合には、ストレッチを行うこともあります。
運動療法は、手術後のリハビリテーションとしても行われており、椎間板ヘルニアの再発防止にも効果が認められていますね。
発症早期の痛みが強くでている時には運動は厳禁ですが、痛みが静まった後には適度な運動は効果的であり、セルフケアとしても広く運動療法は取り入れられています。
手術法その1-ラブ法(腰椎椎間板切除術)
腰椎椎間板切除術(ようついついかんばんせつじょじゅつ)は、ラブ法とも呼ばれ、手術の方法を開発した医師の名前がつけられています。
椎間板ヘルニアは、椎間板内の髄核(ずいかく)が外に飛び出して神経を圧迫することで起こりますが、この飛び出した髄核を背中側からの切開によって取り除くというのがラブ法ですね。
実際に髄核を取り出すには、皮膚を切開した後に骨や靭帯を削って神経を避けながら髄核を取り除く必要があります。また飛び出しているものだけでなく、椎間板の中に残っている髄核も再発防止のために同時に取り除かれます。
ラブ法では医師が肉眼で行う場合や、顕微鏡(けんびきょう)や内視鏡(ないしきょう)を使用する場合があります。顕微鏡や内視鏡を使用した方が、患部を拡大して手術を行うことができるので、傷口が小さくて済むという利点がありますね。
また、傷口が狭いほど、手術後の入院期間が短くなる傾向にあります。しかし、手術後三か月が経過した際の治療成績では、肉眼で行う場合と顕微鏡、内視鏡を使用した場合では差は見られないと言われています。
手術法その2-経皮的(けいひてき)椎間板摘出術
経皮的とは、皮膚の上からという意味です。この手術では切開をするのではなく背中側から直径3ミリ程度の管を椎間板に向けて挿入し、管の中に手術器具を入れて髄核を摘出、あるいは吸い取る方法を取ります。
完全に髄核を取り除くのではなく、量を減らすことで神経にかかっていた力を除圧し症状を改善させることが目的になります。そのため、ラブ法に比べると再発の可能性や、手術後痛みが取れにくい場合があります。
飛び出した髄核が神経を束ねる脊柱管(せきちゅうかん)内にまで届いている場合や、脊柱管狭窄症(せきちゅうかんちょうさくしょう)を併発している場合には、この手術は行うことができません。
おわりに
いかがでしたか?
椎間板ヘルニアにおける病院での4つの治療法と2つの手術法をご紹介しました。緊急的に手術が必要になるのは、すでに排便・排尿に障害が出ている場合や、前屈も後屈もできないほどに背すじが固くなっている場合、重度の麻痺(まひ)が出ている場合などです。
症状が軽い場合には、手術を行わず治療を続けることで症状が治まっていくケースが大半なので、自分にあった治療法を医師と相談しながら続けていくようにしましょうね。
手術は最終手段と考えてセルフケアに取り組むことも忘れないようにしましょう。
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「足から腰、太もも、お尻にかけての激痛、痺れがひどくて毎日辛い。」
「長時間歩くことができず、歩行困難な状態。」
「コルセットやサポーター、湿布、痛み止めの薬が手放せない。」
坐骨神経痛の痛み・痺れは一時的に良くなっても、再発しやすい症状ですので、
やはり根本改善をしていくべきだと思います。
「長期間マッサージをしているけど一向に良くならない。」
「湿布や痛み止めの薬を服用しているけど、あまり効果が感じられなくなってきた。」
これらは、一時的な効果しかないのが原因だと考えられます。
そこでぜひ一度お試しいただきたいのが、こちらの改善法です。
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