梨状筋症候群の診断法 ヒブテスト、フライバーグテスト、ペイステスト
坐骨神経痛の要因の一つ梨状筋症候群。インターネットなどで調べてみると、梨状筋がインナーマッスルであることや椎間板ヘルニアと症状が似ていることから確定診断は難しいのだそうです。
例えば、梨状筋症候群も椎間板ヘルニアも前屈で痛みが増し、下肢のしびれを感じます。梨状筋症候群には腰痛が感じられないという特徴もありますが、椎間板ヘルニアもなりかけの状態や位置によっては、腰よりも下肢にしびれを感じます。また、椎間板ヘルニアとはいえ、なりかけはMRIでもわかりにくいといいます。
では、一見見分けにくいこの病気。どのようにして診断するのでしょう。今回は、この主な3つの診断方法についてまとめてみました。ぜひ参考にしていただければと思います。
この記事の目次
梨状筋症候群か椎間板ヘルニアか、はっきりさせる必要性
「梨状筋症候群は筋肉の病気」、「椎間板ヘルニアは椎間板の変性に関係する病気」です。どちらも整形外科領域の病気にあることには変わりありませんが、詳しく見ていくと異なります。
日本脊髄外科学会によると、梨状筋症候群は適切なストレッチで治る確率が60%、ストレッチと梨状筋ブロックの併用で治る確率は20%とのことです。椎間板ヘルニアも保存療法によって治癒は望めますが、コルセットを使ったり、腰椎牽引を行ったりと保存療法であってもその手法が異なるのです。
最も簡易な梨状筋症候群の診断?
冒頭で触れたとおり、梨状筋症候群はインナーマッスルである梨状筋という筋肉の病気です。そのため、診断方法は身体診察による診断がほとんどです。中でも最も簡易な方法を紹介します。
まず、仰向けに寝ます。そして、つま先が左右どちらの方がより外側に向いているかを確認します。臀部の筋肉の拘縮があると拘縮のある方の足先は外側に向くのだそうです。ただ、これは臀部の筋肉の拘縮をみるもので、拘縮が梨状筋だとは断定できません。
ヒブテスト
ヒブテストとは、整形外科的検査とよばれるものの一つです。患者さんにうつ伏せで寝てもらい、検査する側は、患者さんの足首を持って、膝を90°に曲げさせてから下腿(膝から下)を外方に倒していき臀部や、足の後面の痛みやしびれの増強や誘発の有無を調べるものです。股関節の内旋テストなどともいわれます。
股関節以外のところで痛みを感じるようであれば、梨状筋症候群や仙腸関節の異常などを含め、関連疾患の可能性があるということになります。
フライバーグテスト
フライバーグテストは、患者さんにあおむけで寝てもらい、検査する側は、患者さんの膝と足首を持って股関節と膝関節を曲げさせてから、膝を内側に倒しながら足を外方に回した時(股関節の内旋、内転時)の殿部、足の後面の痛みやしびれの増強や誘発の有無を調べます。しびれや痛みを感じるようであれば、梨状筋症候群である可能性は高いです。
ペイステスト
ペイステストは、座位で行われます。患者さんにイスに座ってもらい、患者さんには股関節を開いてもらうようにし、検査をする側は、両膝を外側から押さえ抵抗を加えるようにします。患者さんが膝下に痛みを感じれば、梨状筋症候群の可能性が高いです。
まとめ
いかがでしたか?
梨状筋症候群は、今回紹介したように、身体診察による診断がほとんどです。そのため、医師の経験値は大きく影響します。また、医師と鍼灸師、整体師の診断が食い違うこともあります。
かといって、自己判断で考えてしまうのは危険です。梨状筋症候群は筋肉のトラブルなので、スポーツ医学やスポーツトレーナーに精通している方に診てもらうといいでしょう。
どの症状でも「早期発見・早期治療」が大事なポイントになってきます。ぜひ一度時間を作って、専門医に診てもらうことをオススメします。
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「コルセットやサポーター、湿布、痛み止めの薬が手放せない。」
坐骨神経痛の痛み・痺れは一時的に良くなっても、再発しやすい症状ですので、
やはり根本改善をしていくべきだと思います。
「長期間マッサージをしているけど一向に良くならない。」
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